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アクティブとパッシブってどう違うの?

ベースの回路には、アクティブ回路とパッシブ回路という2種類があります。
これら2種類について、名前は聞いたことがあっても違いがわからないという方もいるのではないでしょうか?そこでこれら2つについて相違点、それぞれのメリット・デメリットなど書いてみたいと思います。

アクティブとは?パッシブとは?

アクティブとは?

アクティブ回路 Freedom CGR:オリジナルベースの新機種 Dulake Libero/Dulake Flat インタビュー
ボディ裏側に電池を搭載できるようになっている

ベース本体に、プリアンプと呼ばれる音色を調整する回路が内蔵されたものをアクティブと呼びます。プリアンプを稼動させるために電池(ラジコンのコントローラー等に使われる四角い9V電池がよく使用されます)が楽器内部に搭載されます。このプリアンプの搭載により、イコライザーと呼ばれる、高音域・低音域などのブースト・カットをする機能が楽器本体に付き、文字通りアクティブ(積極的)な音作りが可能になります。アンプに付いている低音や高音を調整するツマミが楽器にも付いたと思っていただければわかりやすいのではないでしょうか?
ちなみにイコライザーで調整できる帯域の数はものによって異なりますが、高音域・低音域の2つや、さらに中音域も加えた3つの調整ができるものが一般的かと思います。2つの帯域の調整が可能なものを2バンドイコライザー、3つのものを3バンドイコライザーと呼びます。

パッシブとは?

アクティブとは逆で、楽器本体に音を調整するプリアンプを持たないものをパッシブといいます。もちろんパッシブの楽器にもトーンと呼ばれる音色を調整するツマミが付いていますが、これは高音域をカットする機能のツマミで、アクティブのツマミのように楽器本来の音色からさらに高音域をブーストさせるといった使い方はできません。つまりトーンのツマミはマックスの状態がその楽器本来の音色で、そこからツマミを絞っていくことによって高音域がカットされていきマイルドな音色に変化していきます。

アクティブとパッシブの音の違い

アクティブは音量が大きい

プリアンプの内蔵されたアクティブの楽器は、パッシブの楽器に比べ音が大きくなる傾向があります。このことから、アクティブとパッシブそれぞれ分かれた2つのインプット(入力口)のあるアンプも存在します。アクティブ・パッシブと書いてあればわかりやすいですが、high・lowとあったり0db・-15dbと書いてあるものもあります。この場合、

  • アクティブは low または -15db
  • パッシブは high または 0db

につないでおくと無難です。


ベースはマーカスミラー。ローとハイの膨らんだ「これぞアクティブベース」というサウンドです。抜けがいいのに耳に痛くないプルの音が最高に気持ちいいですね。

パッシブはナチュラルでマイルドな音色

一般的にアクティブの楽器は固めのブライトな音といわれています。一方パッシブはナチュラルでマイルドな音が特徴です。モダンなアクティブに対し、クラシックなパッシブといったところでしょうか。ただこれらは一般論であり、楽器・アンプの調整や弾き方等で音色は当然変化してきます。
ちなみに、アクティブの楽器のようなドーンとくる低音とシャリシャリした高音が強調された音色を、ドンシャリサウンドと呼んだりします。


ベースはスティング。アクティブベースとは対象的なハイの成分の少ない沈み込むようなサウンドです。ちなみにこの楽器、ちょっと珍しい形かもしれませんが初期型のプレシジョンベースで、テレキャスターべースと呼ばれたりします。

アクティブ・パッシブそれぞれのメリット・デメリット

アクティブのメリット

手元で音色の調整が可能

アクティブのメリットとしてまず挙げられるのは、やはり楽器本体で音色の調整が可能なことでしょう。
たとえば、ベースソロを弾くときに高音域をブースト、次の曲はピックでゴリゴリ弾きたいので中音域をブースト、バラードでマイルドな音が欲しいので高音域をカットして低音域をブーストなどといった作業がすべて楽器本体ですぐにできるようになります。

ノイズが出にくい

電気製品からは電磁波が出ており、ベースのピックアップがこれを拾ってしまうと、アンプからのノイズ音が再生されてしまうんです。アクティブの楽器は電磁波を拾いにくく作られており、結果ノイズが再生されることも少なくなります。とくにノイズを拾いやすい長いケーブルを使ったときに有利です。

アクティブのデメリット

電池が切れると音が出ない

前述の通り、アクティブ回路には電池が使われます。この電池がなくなってくると次第に音が歪んでいき、しまいには音が出なくなってしまいます。といっても数ヶ月単位で持つので電池交換による経済的な負担はそれほどではないでしょう。ただこれが逆に落とし穴にもなり、意外と長く持つので交換を忘れがちになります。ある程度の期間を決めて定期的に交換するようにするといいのではないでしょうか?
ちなみにベースのジャックへのケーブルの抜き差しが、アクティブ回路のon/offのスイッチになります。電池を少しでも長持ちさせたければ、ケーブルをこまめに抜くようにしましょう。またアクティブの回路は複雑になるため、パッシブの楽器に比べて断線などのトラブルも起こりやすい傾向があります。

ニュアンスがつけづらい

アクティブの楽器は出音がフラットで安定している分、細かいニュアンスがつけづらいといわれます。ただ音色の項にも書いたように、これも弾き方次第という気もしますが。

パッシブのメリット・デメリット

アクティブでないことがパッシブのメリットでありデメリットでもあるのではないでしょうか。つまり、手元で音色の調整はしづらく、ノイズも出やすい。が、電池を用いないうえ回路がシンプルなのでトラブルが少なく、弾き手のニュアンスをつけやすい。といったところでしょうか。


アクティブは誰が弾いても上手く聞こえ、パッシブは下手な人が弾くと下手に聞こえ上手い人が弾くとすごく上手く聞こえる、といわれたりします。少し極端ですが、アクティブ・パッシブの特徴を端的に表現しているのではと思います。

アクティブ・パッシブそれぞれの代表的モデル

アクティブの代表的モデル

アレンビック(alembic)

世界初のアクティブベースといわれています。現在主流となっているアクティブベースとは少し違ったシステムが用いられています。
代表的なプレイヤー:スタンリー・クラーク

サドウスキー(sadowsky)

sadowsky-bass Sadowsky MetroLine

このブランドの創始者であるロジャー・サドウスキーが、マーカス・ミラーの1977年製フェンダージャズベースに施したアクティブへの改造が、現在までのアクティブベースのサウンドの主流となっています。ジャズベースタイプのアクティブベースの代表格ですね。マーカスいわく、当時スタジオからスタジオへ地下鉄やタクシーを利用して移動するため複数の楽器を持つのが困難だったので、1本で様々な音色の出せるアクティブの楽器が必要不可欠だったそうです。
代表的なプレイヤー:マーカス・ミラー(前述の通り、彼のメインの楽器はフェンダー社のジャズベースですが、サウンドはサドウスキーサウンドといって差し障りないと思います)、ウィル・リー、ジェイソン・ニューステッド(ex-メタリカ)

ミュージックマンスティングレイ(musicman stingray)

ミュージックマンスティングレイ StingRay 4

フェンダーを創業したレオ・フェンダーが1970年代に新たに立ち上げたブランドがミュージックマンで、そのブランドの代表的なモデルがスティングレイです。太くパワフルな音が特徴です。アクの強いイメージもありますが、どんな音楽にも対応できるオールマイティーさも持ち合わせています。スティングレイの代表的なプレイヤーであるフリーのイメージと同じ「ヤンチャ坊主の皮を被った超優等生」といったところでしょうか。
ミュージックマン・スティングレイ・ベース
代表的なプレイヤー:フリー(レッドホットチリペッパーズ)、ルイス・ジョンソン

アトリエZ(atelier Z)

atelier-z-m245 atelier Z M245

国産のアクティブベースの代表格です。サドウスキーと同じく、ジャズベースタイプのアクティブベースが有名です。下記の通り日本を代表するプレイヤーに多数愛用されており、海外のプレイヤーからも評価が高いようです。ちなみに「Z」はゼットではなくジー(ズィー)と読みます。
代表的なプレイヤー:青木智仁、日野jino賢二、kenken(rize)、ゼノン石川(世紀魔Ⅱ)

パッシブの代表的モデル

フェンダープレシジョンベース(fender precision bass)

フェンダープレシジョンベース

1951年に生まれた、世界で始めてのエレキベースです。フレットのないウッドベースに対し、フレットを打つことにより正確な音程での演奏が容易になったことからプレシジョン(正確な)ベースと名づけられました。
フェンダー・プレシジョンベース
代表的なプレイヤー:スティング、ジェームス・ジェマーソン、スティーブ・ハリス(アイアンメイデン)

フェンダージャズベース(fender jazz bass)

フェンダージャズベース

すでに本文中にも何度も名前が出ている、定番中の定番のベースです。アクティブの項を読んでいただくとわかるように、ジャズベースおよびジャズベースタイプのベースはアクティブの楽器としても、パッシブの楽器としても超有名です。その中でもプレCBSと呼ばれる、フェンダー社がCBS社に買収される以前の1965年までに作られた楽器はパッシブのジャズベースの最高峰として評価されています。
フェンダー・ジャズベース
代表的なプレイヤー:(沢山いすぎて絞りきれませんが、あえて1人に絞って)ジャコ・パストリアス

パッシブのアクティブ化・アクティブのパッシブ化

パッシブ・アクティブそれぞれの楽器を改造して、後からアクティブ化・パッシブ化することも可能です。
「パッシブをアクティブ化」は比較的よく行われる改造です。パッシブの楽器には当然プリアンプや電池を搭載するスペースが確保されていないので、ボディーを削るなどしてそのスペースを確保する必要があります。
逆にアクティブの楽器のパッシブへの改造はあまりされないかもしれませんね。たいていのアクティブベースにはパッシブへの切り替えスイッチがついていますから。ただ音色の好みの変化等でほとんどパッシブ状態でしか使われなくなった楽器には、この改造はとても有効だと思います。メリット・デメリットの項でも書いたように、複雑な回路は様々なトラブルの原因となる場合があるので、その回路をまったく使用しないのであれば、取り除いてシンプルな回路にしてしまったほうが安心ですよね。


アクティブとパッシブの違い等説明させていただきましたが、いかがだったでしょうか?
この記事が少しでも皆さんの楽器選びの参考になれば幸いです。

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