Sadowskyのジャズベースタイプ
1960年に、ベースの元祖であるプレシジョンベースの上位機種という名目で発売されたのがフェンダージャズベースです。現在ではフェンダー以外の様々なメーカーからもこのタイプのベースが発売されており、ある程度経験を積んだベーシストであればこのベースを弾いたことのないものはいない、といっても過言ではないくらいの大定番モデルです。今回はこのジャズベースタイプのベースにスポットを当てて、その魅力などを紹介していきます。
ジャズベにはシングルコイルタイプといわれるピックアップが2つ付いています。これらはそれぞれ独立してボリューム調整が可能なため、そのバランスにより様々な音色に調整することが可能です。ちなみにフロントピックアップは太く甘めの音色、リアピックアップは硬くはっきりとした音色が特徴です。まずはどちらのボリュームもフル(時計回りにいっぱいまで回す)に設定し、そこから調整していくといいでしょう。
さらにジャズベにはトーンのツマミも付いており、こちらでも音色の調整ができます。このツマミも時計回りにいっぱいまでに回した状態が基本となり、そこから絞っていくと徐々に高音が減衰していきます。
ジャズベースのネックは比較的細身に作られています。そのため女性や手の小さい方でもストレスなく演奏することができます。
ベースの回路に、プリアンプといわれる音色を調整する仕組みが組み込まれたものを「アクティブ」と呼びます。ジャズベは特にアクティブ化されることが多く、ドンシャリといわれる特徴的なサウンドになります。アクティブのジャズベのコントロールには、前述のトーンのツマミの代わりに2バンドもしくは3バンドのイコライザーが付くことが多いです。ちなみにアクティブ化されていない楽器は「パッシブ」と呼ばれます。
アクティブとパッシブってどう違うの?
1960年代に製造された、アルダーボディ、ローズ指板という仕様のジャズベは比較的柔らかいメロウな音。一方1970年代に製造された、アッシュボディ、メイプル指板という仕様のジャズベは硬めの派手めな音になっています。また70年代のジャズベはそのサウンドの特徴をより強調するため、アクティブに改造されることも多いです。各社で作られているジャズベタイプのベースも、この60s、70sのどちらかのサウンドを狙い、似たような使用で作られることが多いです。
ジャズベースの選び方
ジャズベの低音から高音までのレンジの広さは、多弦ベースにもうってつけです。とくにジャズベタイプの5弦ベースはもはやスタンダードといってもいいでしょう。
スラップ奏法の名手で、ロジャー・サドウスキーによってアクティブに改造された77年製のジャズべを愛用しています。この楽器のサウンドが、現在でもアクティブのジャズベの世界基準のサウンドになっています。
スラップ奏法を始めたのはこの人といわれています。ムーン製のネックまで白一色に塗られたジャズベタイプのシグネイチャーモデルは、彼のトレードマークとってもいいでしょう。
若干20歳、ベース暦3年ほどでジェフ・べックのツアーに抜擢され話題を呼んだ女性ベーシスト。その後もチック・コリア、ハービー・ハンコックなどジャズフュージョン界のビッグネームと多数競演しています。サドウスキーのジャズベタイプのシグネイチャーモデルを使用しています。
「RISE」などいわゆるミクスチャーロックシーンを中心に活躍中。Atelier Zのジャズベタイプのシグネイチャーモデルを使用しています。
「ストレイテナー」や「nothing’s carved in stone」などで活動中。ひなっちの愛称で親しまれています。Laklandのジャズベタイプのシグネイチャーモデルを使用。
ジャズベースタイプのベースはとてもポピュラーで、各社から様々なモデルが販売されています。それゆえ、ビギナーの方はどれを選んでいいのか迷うこともあるでしょう。そこで、これから楽器を始める人にお勧めのジャズベを価格帯ごとに紹介していきます。もちろん2本目以降の楽器を探している方も参考にしてみてください。
UNIVERSE seriesと呼ばれる、Bacchusのエントリーモデルです。熟練した職人の監修のもと、中国の提携工場により生産されています。この価格帯の楽器にありがちな作りの荒さのない、非常に丁寧な仕上がりのベースです。このモデルには同価格帯でフレットレスもラインナップされているので、フレットレスの入門にもいいのではないでしょうか。
Bacchus BJB‐1を…
Aアマゾンで探す R楽天で探す YYahoo!ショッピングで探す
LEGENDはAriaで有名な荒井貿易のファミリーブランドです。バスウッドのボディ、メイプルのネック、ローズウッドの指板というスタンダードな仕様で、クセのない素直なサウンドが特徴です。カラーバリエーションが豊富なのも嬉しいですね。
LEGEND LJB‐Zを…
Aアマゾンで探す R楽天で探す YYahoo!ショッピングで探す
ファミリーブランドであるESPの人気モデル「AMAZEシリーズ」のコストパフォーマンスモデルです。通常のジャズベより若干小ぶりなボディと短いネックになっており、体の女性や小柄な方でも扱いやすいです。弦を裏通しにすることにより、短いネックでも十分な弦のテンションを確保できるようになっています。またこの価格帯には珍しくポジションマークがドットではなくブロックなのが見かけ上の大きなポイントになっています。
GrassRoots G‐AM‐55MS/Rを…
Aアマゾンで探す R楽天で探す Sサウンドハウスで探す YYahoo!ショッピングで探す
squierは本家ジャズベースのfender社の傘下ブランドです。つまりこちらはいわゆるジャズベタイプのベースではなく、フェンダー公認の正真正銘ジャズベースということです。モデル名にもjazz bassと付けられていますね。本家ジャズベースの優れたポテンシャル・サウンドをハイコストパフォーマンスで再現したモデルになっています。
Squirer by fenderのジャズベースを…
Aアマゾンで探す R楽天で探す YYahoo!ショッピングで探す 石石橋楽器で探す
モデル名からもわかるように、1960年代のビンテージジャズベサウンドを再現したモデルになっています。ルックス的にも当時のものを再現するようこだわって作られています。そしてなによりfender製品、さらにmade in japanというのが安心できますね。
フェンダー・ジャパンのジャズベース
多数のOEM生産(他社ブランドからの委託を受けた生産)を行っているfujigenならではのハイクオリティーな国産ベースです。サークルフレッティングシステムと呼ばれる、各弦と各フレットが直角に交差するようにされたフレット形状のよってクリアなサウンド、豊かなサスティンを実現しています。また2つのピックアップはスイッチ操作によりシリーズ配線・パラレル配線の切り替えが可能で、これにより様々なサウンドを得られます。
fujigen Neo Classic NJBシリーズを…
Aアマゾンで探す R楽天で探す YYahoo!ショッピングで探す 石石橋楽器で探す
sireは創業間もない新興ブランドですが、抜群のコストパフォーマンスやマーカスミラーの監修ということで話題になっています。こちらのモデル名にマーカスの名前が入っていることからも想像できる通りのドンシャリのアクティブサウンドが特徴で、ボディ材はアルダー・アッシュの2種類から選ぶことができます。また同等の価格帯で60年代のジャズベを再現したV7 vintageやフレットレスのモデルもラインナップされています。
この価格帯になると本家fender の
などを手に入れることができます。
フェンダーUSAジャズベースについて
また他にも
など、国内メーカーを中心にハイクオリティなジャズベタイプが多数あります。
fenderでは
など。
国内外の他メーカーでは
また、見かけこそジャズベとは多少違いますがサウンドはまさにジャズベの
など、まさに一生ものといえるベースが出揃っています。
ジャズベースの売れ筋を…