【生年月日】1987年9月
【出身地】イタリア アヴェリアーノ
【使用ベース】 : M2 Guitars
イタリア発、ベース・ニンジャと双璧をなすループ・マシンの使い手
痛快なスラップとタッピング、ループ・マシンを駆使しながらダンス・ミュージックを繰り出したり、超絶フレーズを弾きながらマーク・キングばりに歌い上げるイタリア発のベーシスト/ヴォーカリスト、シモーネ・ヴィニョーラ。テクニカルなプレイを極上のポップ・ミュージックに落とし込むセンス、ループ・マシンを使用しての1人多重演奏をこなすスキルとアイデア、ベースのみならずヴォーカリストとしても非凡な才能、そしてイタリア人ならではのスタイリッシュなルックス、まさにベースの新時代を担う実力派である。まずはループ・マシンを使い倒した映像を観ていただきたい。
ヴォーカリストとしても一流だからこそベース・ラインも歌心に溢れ、始めはループ演奏にばかり目と耳が行きがちの1人多重演奏によるプレイもいつのまにか曲の素晴らしさに引き込まれ、ループによる演奏だということを忘れてしまう。
そして多重録音を視覚化したPVのセンスと、曲の核となるテクニカルなスラッピングがたまらなくかっこいい「City Life」も必聴。
そしてパーカッシヴなタッピングが光る「Love Song」。ゲディ・リーよろしく超絶プレイをキメながらのヴォーカルは衝撃的。
シモーネ・ヴィニョーラの魅力はそのサウンド、テクニック、曲の完成度の高さだけでなく視覚的にも楽しめるところにある。
そして曲の根底に流れる「踊らずにいられないグルーヴ」。ロック、ファンク、ニュー・ウェイヴ、ダンス・ミュージックを行き来する自由度の高さで今後ますます活動の幅を広げていくであろう要注目ベーシストである。
使用機材
ベースはM2 Guitarsのシグネイチャー・モデル、アンプはTCエレクロニックを使用。シモーネ・ヴィニョーラのプレイ・スタイルの特徴であるループ演奏の核となるのがBOSS RC-50。1人でのプレイも多いためBOSSのリズム・マシンや、サンプラーなども多用している。前述した「City Life」のPVは使用している機材のアップやプレイする手元のアップで構成されているので、機材やフィンガリング、ピッキングにも注目しつつ観るのも面白いかもしれない。
TC Electronic のベースアンプ – Supernice!ギターアンプ
名盤:ゴーイング・トゥ・ザ・ネクスト・レベル
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あらゆるテクニックを凝縮したような1曲目の「ケミカル・ボディ」がとにかく凄まじい。4つ打ちのドラムにスラッピングやコード弾きのベースを次々と重ねていき、そこに電子音を重ねていく。スクエアプッシャーとは違ったアプローチによる「ベーシストのクラブ・ミュージック」と言えよう。もちろんシモーネの基盤は歌ありきの極上ポップ・ミュージックなのでどの曲もヴォーカルが素晴らしい。歌伴もメロディを引き立てるプレイが中心だが、随所に高速スラップやタッピングを織り交ぜていく様は聴いていて痛快ですらある。ベーシストなら是非チェックして欲しい1枚。