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レイ・ブラウン(Ray Brown:1926〜2002)

レイ・ブラウン(Ray Brown)はアメリカ・ペンシルバニア州出身のジャズベーシストです。スインギーなリズムや太い音色など、ジャズベースの王道的なスタイルを持つプレーヤーです。

Biography

1926年10月13日ペンシルバニア州ピッツバーグで生まれます。8歳の頃からピアノのレッスンを受け始め、高校ではトロンボーンを手にしますが、学校のジャズオーケストラのベースパートに欠員が出てウッドベースに転向します。高校時代のレイはデューク・エリントン楽団のベーシスト、ジミー・ブラントンをアイドルとしてベースの研鑽に励み、次第にピッツバーグのジャズシーンで注目の存在となっていきます。

高校を卒業し、しばらくは地元での演奏活動を行っていましたが、1946年に活動の拠点をジャズの本場ニューヨークへ移します。程なくしてピアニストのハンク・ジョーンズの紹介でトランペット奏者ディージー・ガレスピーのバンドへ参加。チャーリー・パーカーやバド・パウエル、マックス・ローチといったモダンジャズの立役者たちとステージを共にします。また同年には初のリーダーアルバムも制作しています。

1947年にはジャズボーカリストのエラ・フィッツジェラルドと結婚し、エラの義理の姉妹の子を養子に、レイ・ブラウン・Jrと名付け育てます。1952年に2人は離婚しますが、険悪な関係に陥ったわけではなく、この後も共演をしています。


Ella Fitzgerald & Louis Armstrong – April in Paris.
トランペットとボーカルのルイ・アームストロングとエラ・フィッツジェラルドのデュオによる作品「ella & louis」からの楽曲。1956年とレイとエラの離婚後の録音ですが、レイがベースで参加しています。

MJQ〜オスカー・ピーターソン・トリオ

MODERN JAZZ QUARTET MODERN JAZZ QUARTET

1951年、ディージー・ガレスピーバンドのリズムセクションを担当していたブラフォンのミルト・ジャクソン、ピアノのジョン・ルイス、ドラムのケニー・クラークとともにミルト・ジャクソン・カルテットを結成します。翌年にはバンド名をモダン・ジャズ。カルテットと改名し、アルバム「The Modern Jazz Quartet」のレコーディングを行います。レイはこの後すぐにバンドを離れますが、MJQの相性で知られるこのバンドは、メンバー変更等や活動休止を繰り返しながら90年代まで活動します。

MJQ加入と同じ頃、レイはピアニスト、オスカー・ピーターソンのトリオにも参加します。1966年まで在籍したこのトリオは、レイの活動の中でも最もよく知られており、特にドラマーのエド・シグペンが加入(これ以前はピアノ・ベース・ギターのトリオで活動)してからのレコーディングには、には名盤と呼ばれている作品が多数あります。


Oscar Peterson feat. Stan Getz – I Want To Be Happy
オスカー・ピーターソン・トリオにサックスのスタン・ゲッツが加わったカルテットでの演奏。このころはまだドラムのエド・シグペンがトリオに加入しておらず、ギターのハーブ・エリスとオスカー・ピーターソン、レイ・ブラウンのトリオでした。

リーダーアルバム

オスカー・ピーターソン・トリオを脱退したレイは、ロサンゼルスに拠点を移し、スタジオやテレビの演奏を行い、またジャズベースの教則本「 Ray Brown’s bass method」を書くなど、後進の指導にも力を注ぐようになります。

1970年代から90年代には、レイは自身のリーダーアルバムを多数レコーディングします。なかでも、デューク・エリントンとのデュオで自らのアイドルであったジミー・ブラントンに捧げた1972年の作品「This One’s For Blanton!」や、ピアノのシダー・ウォルトン、ドラムのエルヴィン・ジョーンズとのトリオによる1977年の作品「Something for Lester」などはよく知られています。


Art Farmer & Ray Brown – In a Sentimental Mood – LIVE HD
デューク・エリントン作曲の名バラード。ゆったりしたテンポの中で自由に動くレイのベースラインが印象的です。

1990年代後半には自身の弟子であったジョン・クレイトン、当時注目の若手だったクリスチャン・マクブライドとベーシスト3人の異色のユニット「スーパーベース」を結成し、2枚のアルバムをリリースします。

2002年7月2日ライブのため訪れていたインディアナポリスのホテルで、睡眠中にそのまま目を覚ますことなく、75歳で永眠します。

プレイスタイル

レイ・ブラウンのプレイと特徴はやはりリズム・音色・音選びなど全てにおいて理想といえるウォーキングベースでしょう。シンプルな4分音符を弾いても、そこにスイングのリズムがはっきりと聴こえるグルービーなベースラインは、ジャズベースのお手本です。またベースの弦高はかなり高めに設定されていたようで、このこととレイの人差し指によるワンフィンガー奏法の組み合わせで、あの極太の音色が作り出されていたのでしょう。また、生涯現役のプレーヤーとして活躍したレイは新しい技術の習得にも貪欲で、晩年にはクラシックのコントラバス奏者であるゲイリー・カーにアルコ(弓奏)の指導を受けていました。


Ray Brown & John Clayton Five O’Clock Whistle 1
レイ・ブラウンとジョン・クレイトンによるベースデュオの演奏。2人の王道ジャズベーシストによるベースライン、アドリブソロが堪能できます。

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