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コロナ工場で作られる、フェンダーUSAプレシジョンベースについて

アメリカン・プロフェッショナル・プレシジョンベース

Fender American Professional Precision Bass カラーラインナップは5種類。Candy Apple Red以外のモデルで、メイプル/ローズウッド両方の指板が用意されている

2017年より登場した「アメリカンプロフェッショナル(American Professional)」シリーズは、プレシジョンベースの伝統を受け継ぎながら最新のスペックがふんだんに取り入れられた、たいへん頼もしいパッシブベースになっています。新開発のピックアップと裏通しを主軸としたサウンドはきちんと整っており、ヴィンテージ・スタイルとは一味違ったスタイリッシュさを感じさせます。また、プロの要求に応える上位機種でありながら比較的手に入れやすい価格帯を実現しています。

American Professional Precision Bass:ボディ

V-MODピックアップ 名匠と言われるマイケル・バンプ氏(フェンダー社勤続約30年。マスタービルダーとしてのキャリアは17年)の設計。低音側はアルニコII、高音側にはアルニコVを使用しており、特に低音弦が「歌もの」にフィットする膨らみ感を豊かに持つ。
“1963C”ネックシェイプ 4弦、5弦両機ともに、フェンダー黄金期と言われる「プレCBS期」にあたる1963年モデルのネックシェイプを再現。この時代に5弦ベースは存在しないが、5弦のネック幅に合わせたシェイプになっているらしい。やや厚みのある、しかしスリムでもあり、表面はサラサラ仕上げで移動しやすく弾きやすい。
ナロートール・フレット このシリーズから新たに採用された、狭くて高いフレット。レスポンスが速く、ビブラートなど指技のしやすさとピッチの正確さに優れる。
フルーテッド・チューナー 新設計ギア式チューニングペグで、音の伸びとチューニングの安定度が向上している。シャフトが根元に向かって細くなる設計(テーパー)で、弦をキレイに巻きやすい。ナットに対して従来より低いアングルから弦がかかるため、開放弦の鳴りが安定する。
HiMassヴィンテージ・ブリッジ 見るからにゴツい強固な設計で安定しており、サドルがガタつくこともない。十分な重量があって、サスティンが伸びる。弦は従来の「トップロード」でも「裏通し」でも張ることができる。
Posiflexグラファイト・サポートロッド トラスロッドの両脇を固め、ネックを強固に安定させる。

表:American Professional Precision Bassの特徴的な仕様


Tom Misch: NPR Music Tiny Desk Concert
プレベは「丸さと温かさ」を感じさせる独特の存在感が特徴です。この動画のベーシストはアメリカン・プロフェッショナルV(5弦)を使用していますが、やはりこのようなスタイリッシュなサウンドにはモダンスタイルのベースがフィットしますね。

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アメリカン・エリート・プレシジョンベース

Fender American Elite Precision Bass カラーラインナップは4種類で、Champagneのみエボニー指板、残りの3つはメイプル指板を採用

2016年に登場した「アメリカンエリート(American Elite)」プレシジョンベースは、守備範囲の広いPJピックアップ配列のアクティブ・ベースです。プリアンプの操作で積極的なサウンドメイキングができるほか、スイッチの操作でパッシブ・ベースにもなります。パンポット(バランサー)を回し切ってパッシブにすれば、完全に普通のプレベです。フェンダーでは最も高機能なプレベで、プレベでやりたいことは全てできます。指板はメイプルとエボニーから選択でき、USAプレベではこのエリートのみ、アッシュボディがあります。

American Elite Precision Bass:ボディ

木材構成 アルダーボディが基本で、指板はメイプルかエボニー。ナチュラルカラーのみアッシュボディ/メイプル指板。
第4世代ノイズレス・ピックアップ ノイズの無さを極限まで突き詰めた最新ピックアップ。プレベのピックアップはもともとノイズに強い構造なので、リアのJBピックアップにのみ採用。それでなくてもノイズレスなアクティブ時はさておき、パッシブ時に真価を発揮する。ヴィンテージ系の音色を持っている。
コンパウンドネック&指板 指板Rはナット部の9.5インチからエンド部の14インチへ、ネックシェイプはナット部の「モダンC」からエンド部の「D」へ緩やかに変化する、高精度な加工を要する設計。各ポジションでの理想的な演奏性が得られる。21フレットあり、ヒールカットも施してあるから、ハイポジションも弾きやすい。フレットは、オーソドックスなミディアムジャンボ。
アクティブ/パッシブの2モード回路 ヘッドルームの広い高機能プリアンプは18Vの高電圧タイプで、音量、パンポット、ブースト/カットできる3バンドEQを備える。パッシブ時には音量とパンポットの他に、パッシブ用のトーン回路が付く。
主要金属部品 アメリカン・プロフェッショナルでも採用されている「フルーテッド・チューナー」と「HiMassヴィンテージ・ブリッジ」を備える。

表:American Elite Precision Bassの特徴的な仕様

アメリカン・プロフェッショナルとの違いは?

「アメリカンプロフェッショナルのフレットは新開発なのに、その上位にあるアメリカンエリートのフレットは普通じゃないか」とという意地悪な考え方もできるでしょう。ミディアムジャンボフレットは現代的なベースの標準仕様になっていますから、「モダン系のベースに弾き慣れているベーシストが持ち替えやすい」というメリットに注目していると考えられます。またこれに加えて、開発コンセプトの違いが反映されているとも考えられます。

アメリカン・プロフェッショナル:新しい「ナロートールフレット」の弾き心地を感じてほしい
アメリカン・エリート:コンパウンドラジアス指板&ネックの弾き心地を感じてほしい

モダン系2モデルがこのようにキャラ付けされているため、アメリカンエリートでは敢えてオーソドックスなフレットを採用しているわけです。

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アメリカン・オリジナル・プレシジョンベース

2018年に発表された「アメリカンオリジナル」シリーズは、「1950年代」、「1960年代」という「年代ごとの大まかな特徴とサウンド」を再現し、現代的なプレイアビリティを加えた新しい発想のラインナップです。前身の「アメリカンヴィンテージ」シリーズでは「1963年」や「1958年」といった「年式の再現」にこだわっていましたが、ネジの形や配線の色などマニアックなところへの追及が価格に反映していました。アメリカンオリジナルではそこまで再現度にこだわらず、しかし「アメリカンヴィンテージ」のパーツを継承し、ユーザーが最も欲しがるであろう「外観の雰囲気」と「サウンド」をしっかり追求した仕様になっています(ヴィンテージ・ベースの精巧なレプリカが欲しい人は、「フェンダー・カスタムショップ」のベースを検討するか、旧モデル「アメリカンヴィンテージ」を探してみてください)。

American Original 50S Precision Bass American Original ’50S Precision Bass

American Original 60S Precision Bass American Original ‘60S Precision Bass

アメリカンオリジナル・シリーズからは、50年代と60年代の特徴を再現した2タイプのプレべがリリースされています。同一シリーズであるがゆえに共通点も多い両機ですが、しっかりとしたキャラ付けも施されています。どこが同じでどこが違うか、仕様を比較してみましょう。

1) 楽器本体

まず楽器本体の共通点を見ていくと、

  • アルダーボディ、メイプルネック、ともにグロス・ニトロセルロースラッカー塗装
  • ネック寸法:弦長34インチ(864mm)、指板R9.5インチ(241mm)、全20フレット、ナット幅1.73インチ(44mm)
  • ネック仕様:牛骨ナット、ヴィンテージ・トールフレット、4点留めジョイント、ヒール側にトラスロッド開口

となっています。いっぽうネックシェイプと指板に違いが見られます。

  • ’50S:メイプル指板(ネックと一体)、厚みのある「Thick”C”」ネックシェイプ
  • ’60S:ローズウッド指板(ラウンド貼り)、厚みこそあるがスリムさもある「1963 C」ネックシェイプ

「ボディ/ネックともにラッカー塗装」は、高級ヴィンテージモデルなら標準的な仕様です。ラッカーは旧式な塗料ですが、独特の肌触りや経年変化を楽しむことができるため多くのベーシストに好まれています。
ネックについては「握り加減はヴィンテージ系、押さえ加減はモダン」という設計です。幅が広く厚みのある、ある程度の存在感があるネックを握ってこそ、プレべを弾いている実感が沸きます。それでいて現代の感覚で弾きやすい指板になっているわけです。細いけど背の高い「ヴィンテージ・トールフレット」は、アメリカンヴィンテージ・シリーズの名残りです。

2) パーツ類

Original 60S Precision Bass:ボディ American Original ‘60S Precision Bass:ボディ

続いてパーツ類の比較です。重要な金属部品であるブリッジとペグは共通しています。ギザギザが刻まれた鉄製サドルの高さを操作するイモネジが「マイナスネジ」になっているところが、好きな人にはたまらないポイントです。ペグについては現在の標準と逆に回す「リバース」が、当時の標準です。こちらはツマミやベースプレートも共通しています。

ピックアップは「アメリカンヴィンテージ」を継承した、バリバリのヴィンテージスタイルです。「ピュア・ヴィンテージ」シリーズは、材料や製造法など「当時のレシピそのまま」で作ったもので、経年変化意外は完全にヴィンテージ・ベースと同じです。なお、「’63ピックアップ」は単体でも販売されていますが、「’58ピックアップ」の単体販売は終了しています。

ベースの顔つきを決定する部品についても余念がありません。ピックガードとコントロールノブがしっかりその年代の特徴を演出しています。

AMERICAN ORIGINAL ’50S AMERICAN ORIGINAL ’60S
ブリッジ 4-Saddle Vintage Style with Threaded Steel Saddles 同左
ペグ Pure Vintage Reverse Open-gear 同左
ピックアップ Pure Vintage ’58 Split Single-Coil Precision Bass Pure Vintage ’63 Split Single-Coil Precision Bass
ピックガード アノダイズド・アルミニウム(10点留め) 4Pブラウンシェル(13点留め)
コントロールノブ Knurled Dome Knurled Flat-Top
ハードケース ツイードケース ハードシェルケース
その他 ヘッドにストラップピン

表:アメリカンオリジナル2モデルのパーツ比較

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アーティストモデル

TONY FRANKLIN FRETLESS PRECISION BASS

ホワイトスネイク、ブルーマーダーなど大きなプロジェクトを次々と成功させ、「フレットレス・モンスター」の異名を持つベーシスト、トニー・フランクリン氏のシグネイチャーモデルは、フェンダーUSAのプレベで唯一のフレットレス仕様です。守備範囲の広いPJピックアップ配列に、瞬時に切り替えができる3Wayセレクタースイッチを備えた現場主義なベースとなっています。

木材構成 厳選されたアルダーボディ、メイプルネック、エボニー指板
塗装 ボディ/ネック共に、ニトロセルロースラッカー塗装
ピックアップ PB、JBピックアップともにシグネイチャーモデル
操作系 1V1Tに加え、3Wayピックアップセレクターを備える。
主要金属部品 ブリッジ/ペグともにヴィンテージスタイル。E弦ペグはワタッチでドロップDにできる。
ネック仕様 モダンCシェイプのモダンスタイルだが、ナット幅の狭い(1.625″)スリムなネック。指板面に目印はないが、指板サイドにはフレット位置を示すポジションマークがつく。

表:トニー・フランクリン・プレシジョンベースの主要な仕様


Tony Franklin – Bass Bash III – Nov 2006 | Fender
「フレットによって正確(プレシジョン)なピッチが出せるから”プレベ”なのに、フレットがなくてはプレベじゃないじゃないか」という突っ込みはナンセンスです。トニー氏の手にかかればラインの引いていないフレットレスで正確なピッチが得られているわけで、いわば「人力プレシジョンベース」なわけです。

旧モデルのラインナップ

こちらは一世代前のラインナップです。旧モデルではありますが、フェンダーは流通量が多いため、今なお中古市場やデッドストックで散見します。旧モデルゆえ安くなっていることが多いので、興味のある人は検討してみてください。

アメリカン・スタンダード・プレシジョンベース生産完了

フェンダー・アメリカンスタンダード・プレシジョンベース

1988年か2016年の長きに渡り、USA製プレシジョンベースのスタンダードモデルとなっているのがアメリカンスタンダード(American Standard:通称アメスタ)シリーズです。伝統的なプレシジョンベースのスペックを守りながら、最新の設備によって製造することによって高精度でハイレベルなベースとなっており、5弦モデルもラインナップされています。2017年アメスタの後継機種であるアメリカンプロフェッショナル・シリーズの登場と同時に生産完了しました。


American Standard Precision Bass Demo

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アメリカンデラックス・プレシジョンベース生産完了

フェンダー・アメリカンデラックス・プレシジョンベース

2016年までのUSA製プレシジョンベースの中で、もっともモダンなスペックが採用されているのがアメリカンデラックス(American Deluxe:通称アメデラ)シリーズのプレシジョンベースです。最大の特徴はアクティブサーキットを採用している点でしょう。ジャズベースのように幅広いサウンドを作ることができるわけではありませんが、プレシジョンベースならではの独特のサウンドをよりプレイヤーの好みに整えることが可能となっています。また、サーキットをアクティブとパッシブを切り替えることによって伝統的なプレシジョンベースサウンドも出力することが可能となっています。

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アメリカンヴィンテージ・プレシジョンベース生産完了

フェンダー・アメリカンヴィンテージ・プレシジョンベース 左2本:American Vintage ’58、右3本:American Vintage ’63

ヴィンテージスタイルをもっとも忠実に再現しているUSA製プレシジョンベースがアメリカンヴィンテージシリーズです。
50年代、60年代のスペックを忠実に再現したモデルがラインナップされており、ヴィンテージサウンドを出力することができます。


Fender American Vintage ’63 Precision Bass Demo

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